トップの甘えを排除せよ!

 このところ新聞の紙面を賑わせているのは行政の質の悪さ、市の職員の「のみ行為」、「ひき逃げ」、県庁のトップの名刺折り曲げ事件、数え上げれぱきりがない。開いた口がふさがらないことばかりである。市の助役は、のみ行為を行った職員に対し、市の信用を著しく失墜させたとして、厳重処分する旨を明言。
 名刺を折り曲げた県のトップも、あまりの批判の多さに知事に辞表を提出。しかしその後はどうか。極めて軽い措置でお茶を濁されたり、知事の説得により辞表は取り下げられ、お決まりの陳謝により、元の鞘に収まる。知事とすれぱ、立場上表向きは説得せぎるを得ないのは分かる。でも腹の中は違うのではないか。こんな甘えたことがいつまでも許されてよいはずはない。何でこのようなトンチンカンなことばかりが起きるのか。
 一度出した辞表がなぜ簡単に撤回されてしまうのか。なぜ厳重に処分されないのか。不可解極まりない。日本が高度成長を享受していた時代、実は知事、市長、社長の賢質は殆ど問われなかった。戦略の無い社長を担いでいても、会社は成長できた。
 知事、市長も家柄、学歴で担いでも何も問題はなかった。大競争時代に突入した今、知事、市長、社長の力量によって、その県、市、企業に大きな差が付いてくる。経営能力に優れていなければ、企業の舵取りは難しい。知事、市長も同じではないか。
 朝は早くから出社し、誰よりも早く机に付き、人一倍仕事するトップがいれば、その会社はつぶれる事はない。倒産原因の八割はトップの放漫経営といわれている。放漫経営の兆候が最初に現れるのが出勤、退社時間、民であれ官であれ夜遊びの好きなトップは、必ず企業を倒産させ、組織をおかしくする。無知な人間程夜遊びが好きといわれている。自分の能力が衰えてきているにも拘わらず、自己保身だけを考えて、トップの座に居座る。
 側近から渡されたぺーパーを読んで答弁するトップの方、自分の事だけ考えず、会社、市、県全体の事を考えよう。トップたる人問は、例えどんな事があっても、泣き言(涙なぞ見せない)言ったり、弱音を吐かない事。下の人間がパニックになる。
 トップは、自分自身のことより以前に、部下の事をいの一番に考えよ。必ずや下のものが身を粉にして働き従ってくる。自己保身だけは避けよ。
 甘い考えだけはするな!