
吸えば「死は近い」厚生労働省がこのほど発表した乳幼児発育調査によると、この十年で新生児の体重が約百グラム減り、身長も約○・五センチ低くなっていることが分かった。その原因として妊娠中の母親の喫煙率が高くなったことが指摘されている。また先月開かれた欧州呼吸器学会で、順天堂大医学榔の福地義之介教授らのグループが、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者が日本に推定五三○万人いると発表した。
COPDは呼吸不全などに結ぴつく病気で、これも喫煙との関係が高いとされている。 たばこと健康をめぐっては、既に喫煙者のがんによる死亡率が喉頭がんで非喫煙者の三二・五倍、肺がんで四・四五倍など高い危険性があることが分かっている。日本人の喫煙率は、日本たばこ産業のデータでは、昨年で男性が平均五三・三%、女性が十三・七%。男性は年々少しずつ減っているが、女性、それも特に二十代の女性の喫煙率が年々増えている。こうしたことが、新生児の体重減につながっているようだ。 健康や新生児の将来のためにも、喫煙人口が滅ることがいいと思うのだが、一朝一夕にはいかない。禁煙ガムとか、体に張る察煙パッチなどの「禁煙補助薬」が増えて、以前に比べて禁煙をするにはいい環境が生まれてきているが、なかなか功を奏さない。国の施策にも期侍できず、民間団体などが禁煙推進運動に取り組んでいる。 その一つ「喫煙と健康女性会議」代表、仲野さんは、このほど世界のたぱこの箱に書かれている警告表示をまとめた。それによると「煙は、がん、心臓病、肺気腫、妊娠障害などの原因となる」(米国〉「妊娠中の喫煙はあなたの赤ん坊に有害である」(カナダ)「喫煙は吸う人を殺す」〈欧州連合)などかなり厳しい内容。これに対し、日本では「健康のために吸い過ぎに注意しましょう」程度。 「米国の消費者団体が、たばこの警告表示を内容によって点数化した調査があるが、これでも日本は最下位の〇点。警告表示一つとっても日本は甘い。国が本当に国民の健康のことを思うなら、もっと厳しくすべきだ」と仲野さん。仲野さんたちは現在、メンバーの協力で青少年の喫煙の温床となっているたばこ自販機の実態調査も進めていて、まとまり次第、警告表示とともに国側に対策を迫る意向だ。 日本でも禁煙の場所が増えつつあるのはいいことだ。スモーカーは自分だけでなく他人の健康も日々害していることを自覚してほしい。 |