生活者の視点で血の通った行政を

先般、高知県○○市○○町公民館において、町の部落長、市長、助役、課長等が出席して市政懇談会が開催された。事前に提出していた○○町の要望書を受けて開催されたものであった。当初、町側から私に出席を要請する電話が入ったが、出席者が決められている会でもあり、出席を辞退していた。それでも強い要請があり、やむなく出席する結果になった。
 今回の要望書の中には、防災に関する重要なテーマが提示されていた。市側から津波への対応など防災の話が淡々と説明されたが、避難所等の確保、地震時に橋が倒壊した場合の避難方法など、具体的な対応策が何一つ明らかにされなかった。
 町の防災責任者が立腹するのも当然であり、同席した私も、市役所の対応に苛立ちを覚えた。市は、この海に面した町をどの様に考えているのか。地震が頻繁に起きている時でもあり、明日にも津波がくるかもしれないというのに、何故はっきりした対応策がないのか、他の予算を削り優先的に対策を講ずるべきではないかと強く迫った。八千人の命を余りにも軽々に考えている市の行政を追求し、改善していかねばならないと強く感じた。市長、助役は黙したままで、逃げの一手であった。仮に、南海地震等の津波がこの町を襲ったら、布長、助役は同じように逃げの一手なのだろうか。
 驚くべきことに懇談会のあとに、懇親会が設定されていた。百七十億もの赤字を抱えた財政事情なのに何故こんな懇親会が開けるのか。一杯飲み、また飲ませて、この町の人間を黙らそうというのだろうか。裏でこんな声が聞こえてきた。「酒さえ飲ましておけば、この町の人間は黙ると」。こんなやり方はもう続かないと声を大にして言う。「ちゃんとしろ!」