現代帝王学U

日本大学生産工学部 マネジメント工学科
非常勤講師 渡邉 幸雄

 この世の中には、たくさんの悩みを抱えた人たちで溢れかえっている。人間関係が上手くいかず朝起きるのが苦痛で堪らない人もいれば、いたって幸せそのモノなのになぜか気持ちが満たされない人など挙げたらキリがない。 しかし、これら全ての人たちにほぼ共通して言えることは、「自分と正しく向き合えていない」ということである。悲観的で落ち込み易い人は、自分を十分見つめ直していると思うかもしれない。しかし、悩むことにばかり集中してしまい、今すべきことから目を背けてはいないだろうか。 また楽天的な人は、小さなことでもクヨクヨせず、前向きな人生を歩んでいると思うかもしれないが、自分を過信し過ぎて、小さなチャンスでさえ逃してはいないだろうか。自らがどちらに当てはまるか今一度考えてもらいたい。 それこそモノの数分で済む内容ではあるが、この自分と向き合う行為こそが、これからの貴方の人生を幸せへと導くスタート地点となるのである。自分と正しく向き合うということは、自らに合った「考えを理解し」「行動を起こし」「結果を素直に認める」行為を繰り返すことにある。 恐らく多くの人は、この基本を軽んじて現状に流されるまま、私欲に流されるまま生活を送っているのではないだろうか。時間がないから「仕方ない」。状況が不利だから「仕方ない」。自分は精一杯やってダメなのだから「仕方ない」。そんな仕方ないスパイラルが、自分で考え行動する機会をことごとく潰しているのである。 「仕方ない」は、直訳すれば「方法がない」という意味である。その問題、事象に対して自分が向き合う方法はただの1つも存在しません、そういう意味である。中には本当に出来ないことも存在し「仕方ない」こともあるかもしれない。しかし、この「仕方ない」のもっとも怖いところは、出来ることでさえ簡単に諦めてしまえることにある。 自らの怠惰を合理化する免罪符と言ってもよい。これが習慣化してしまうと更に質が悪い。自分の都合の悪いことには見向きもしない人間が出来上がってしまう。これはもう最悪以外の何者でもない。そんな人には是非こう考えてもらいたい。出来ないことに向かい合うこと自体はそんなに難しいことではない、と。 よく思うのだが、出来ないことに向かうことは意味がないと思ってしまう人の多くは、成功を確信しないと動けないのではないか、ということである。なぜなら、自分の納得する考えも導き出さない内に、鼻から諦めを持ち出していうようにしか見えないからである。 それでは、考え行動する行為のスタート地点にも立っていないどころか、逆走しているようなものである。私がここまでしつこく自発的な行為を重んじているのは訳がある。それは、生きるということは正しく、自らで考え行動することにあると考えているからである。 特に考える力に特化した人間として産まれたのならば、このチャンスを逃すのはもったいないではないか。以下の文章は、そんな人間らしい生き方を送るうえでのヒントがまとめられている。全て理解しようとしなくても良い。自分に合った生き方を考えることに意味があるのであり、それを念頭に読んでもらえると幸いである。
1 願いを叶えたいなら計画を立てろ 11 幸せになりたいなら人生計画するべし
2 計画立ては人生を豊かにする 12 お金の価値は心のゆとり
3 自分に合った目標を持つ 13 お金と向き合える人間になれ
4 人生を味方に付けろ 14 不幸の多くは自分のせい
5 人生の善し悪しは、自分の在り方次第 15 人としての行いは価値として残る
6 目標達成を連呼してみる 16 気づかないところに目を向けろ
7 気持ちで負けたらそこで終わり 17 頑固より柔和な人間
8 良い運気の流れを掴め 18 自らのエネルギーを高めよ
9 夢は出来るだけ大きく持て 19 何か強みをもつ
10 成長を段階分けする 20 結果は後から付いてくる