危機管理(リーダーシップとは) 前回からの続きで、悪口を言わないと書きました。
家の住職が言うには「悪口とは、言われている人間がその場所に居ないから悪口であり、その場所にその人間が居合わせたら、悪口ではないと『それは喋っている人間の口が悪い発言だ』と」いつも私に言いました。
だから、本人を目の前にして「意見なり、小言なり、質問なり」をしろとね。
いつの世も本人を目の前に出来ないから「悪口」として伝わっていると。
又本人を目の前にして「指摘する時は」心してやるようにと、それは言われた(指摘された)本人が気にさわれば「怒るだろうし、素直な人間なら改めるだろうがね」顔に出るから面白い。
私が小さい頃、家の境内に相撲の土俵場があり、いつも大人が大声を出しながら相撲を取っていた、顔は血だらけで鼻血も出ていた、何で大人はこんな相撲を取るのかと不思議でならなかった。
中学生になった時、あいつは・・・だと、住職に言ったら、ここにいろと言われ「待っていたら」そのあいつが住職に連れて来られた、あいつの親父も一緒に来て、住職の言う事を聞いていた。
住職はみんなの前で「さっき言った事、本人の前で言えと」言われた。
私はあいつに「この前、俺の事、こう言ったなと」言うと、あいつは「お前は掃除しないで帰っただろと」言った。あの時は先生にお願いして「お祭りの準備で」早く帰った。お前も後で来て「手伝って」くれたろう、と、言うと。
あいつが言うには「掃除が終わってから、やっても間に合った」なのに、お前はズルして帰ったと「言った」。
住職は「パンツ一枚になり、土俵に上がれ」と言われ、二人して上がって、何回も何回も「相撲を取らされた」最後は二人して立ち上がれなくなった。
住職は「本人の前で言いたい事があれば言え、そうでないと誤解が生じて、一生仲違いになるぞ」と、言われた。
二人で一緒に風呂に入り「仲直り」した。
今まで家の境内の「土俵場」で相撲を取って、血だらけになっていた大人は、こう言う事だったんだ。
家の住職が街の住民を仲直りさせていたんだ。(中学1年生の時)
住職曰く「人の悪口を言う人間は、己の愚かさに気がついてない人間で、その行為(悪口を言っている)を見ている人間の方がもっと愚かな人間だ」と言っていました。
いつかその言った悪口に気がつき、謝る人間が立派な人間だと、住職は言う。
悪口を言わないで、悪口を言っている行為を、見て見ぬ振りをする人間は立派な人間ではないぞ、勘違いするなと。 言ってはいけない事を言う人間は、周りの人から注目されたいから、発言するんだな。
大好きな人の「発言、悪口」は聞かない事、それが好い仲を保つ秘訣だそうです、要は「無視」すると言う事か。
昔、家の住職が10軒の家を廻った時、ある仕掛けをしたと、それは最初に話した内容が、最後の家に行きついた内容と、どんなに違うか、隣の部落の役員さんと、皆んなして実験したみたいです。
最初は「あそこの家の親父は、隣の家のブロックが風で倒れてきて、そのブロックを危ないから片付けようとして、押したら隣の家の庭に倒れてしまった、直ぐに隣に謝りに行き謝罪した、あれは不可抗力だからいいよと、言って頂いた」と、話をしたら、次から次に同じ話をして、最後の一軒の親父が。
皆んなの前で話した内容は。
「あそこの親父は悪い親父だ、隣の家のブロックを、相手の家の中に無理やり倒した」そんなことするような親父とは、もう付き合わないと、言う事を、皆んなの前で話された。
皆んなに、今日やった話は、噂や悪口や世間話は、こんなになって伝わると、一つ間違えれば「村八分」になると、皆んなして考えるようにと、話されたみたい。噂は人の言い方で変わって行くから「恐ろしい」と住職は言う。
住職は誰が悪いわけでもない、噂や世間話は怖いものだと、その本人の居ない所では「話をしたり」するでないと。
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