啓発 全てのスポーツに

 色々なスポーツに携わっていて感じる事は、今の選手は、考え方・心のあり方が分かっていないように思われます。現代人と言われる人間の多くは、話を聞かないし聞く耳を持っていないように思われます。スポーツをした時「練習を楽しみ大会を楽しみ緊張感を楽しみ自分の極限を見る事を楽しみ自分の才能を確かめて楽しむ」この5つの楽しみを身に付けていない人間が多いように思われます。只、練習をし体力を鍛え、技術を磨く事だけをやる、それが今の若者達の考えのようです。上記の5つの事を身に付けている人間が一流のスポーツ選手であり、即ちプロ中プロと言われる人達であります。どんなに素晴らしい技術や体力や頭脳を持っていても、それだけでは他の選手に勝つ事は出来ない、それは「最後に必要なものは精神力心理的なもの()が勝負のカギを握っている」という事を教えない指導者達が多いということです。簡単にいうと、いくら素晴らしい体力や技術や頭脳を持っていても、いざという時に緊張して足が震えたりしたら、どんなに強い人間であっても心理的、精神的な面を鍛えなければ只のスポーツ愛好家で終わってしまいます。過去のスポーツでこういう事がありました、大学一年生と四年生が大会に出て試合をした、四年生の選手は一年生に負けた、一年間の大会三回とも決勝戦で負け準優勝である、一年生はさほど強く無いのだが四年生の選手は一年生に勝てない、強化練習ではいくら試合しても一年生は四年生に勝てない、そのような事が過去にありました。この一年生は上記の5つの事が身に付いていたのです。一年生は大会に出場すると大会に出場出来たという事で、「大会を楽しんでいる」「緊張感を楽しみ」楽しみにしていた為に会場で「緊張することが無かった」その差がいつも出ていた。ここで一大事件が起こった、世界大会には当然優勝した一年生が出場すると思っていたら、四年生が選ばれようとした、そこで一人の役員が猛抗議した。学閥等があり抗議は通らなかった、世界大会に行く前に役員はこう言われた「一年生の選手は、大会を楽しみ、緊張感を楽しんでいる、そのような選手でないと世界で勝てる選手にはならない、これからは練習大会緊張感を楽しむ、そういう選手を育てるべきだ」と。世界大会の結果は言うまでも無く惨敗であった。役員はこれを最後に海外に行き外から日本を刺激された。今は日本に戻られて、そのスポーツ団体のトップになり上記の5つの事を指導者に徹底して教えられておられます。何年か前にその役員とお会いしお話をしましたら、「時間は掛かったが、最後は正論が勝つ」と言われました。私も自分が携わっているスポーツ団体で、選手は練習はして基本は学んでいるだろうが、最後は「敵は自分自身だ」と言っています。スポーツはたとえ一流でなくとも・経験が少なくとも携わっている人間は色々な観点から聞きしている、そういう人間が大切だと分かるべきである。「其の人間の印象だけで物事を判断すると失敗するし、大切なモノを失う事になる」よくその人間を見てあげるべきである、決して他人の「悪口陰口噂話」をしない事、我が家の住職曰く「人の事を言うと(指を指すと、人差し指で指すと、中指・薬指・小指は自分を向いているから)三倍自分が言われるぞ」との教えです。
もう一つ、「勝敗は二の次で、勝負に参加する事が大事だ」と言われるが、我が家の住職の言葉、「勝負は勝たなければ何の意味も無い、(勝負は二の次で、参加する事に意義がある)」と言う人間は、負け犬でしかない。社会も同じく「負けたらダメだ」全て勝てとの教えです。