啓発(褒める事の難しさとは) 昔、親父(住職)に子育ては褒めて褒めて育てろと、教えられました。子供は褒められて成長すると、言われています。子供も親から褒められたくて、色々なことに頑張るんです。自分の子供の時を思い出してみて下さい。褒められると気持ちいいですよね。大人でも同じく気持ちいいんですよ。
私達も褒められたいですね、褒められて嫌な気持ちはしませんものね、と、言う事は周りの人も皆褒められたいんですね、先輩も後輩も上司も部下も友達も彼女も彼氏も人間は皆褒められたいんです。
ある雑誌に犬の調教師が、犬がいう事を聞いたら、ご褒美をあげていたと、又違う犬の調教師は、犬がいう事を聞いたら褒めて遊んであげた、と書いてありました、この犬はどちらの調教師が大好きかお分かりですか、そうです褒めて遊んであげる調教師のところに皆の犬が集まるのです(海外に行って帰って来た時に、空港の入国管理管が、麻薬犬とか果物犬を連れて近くに寄ってきますよね、その犬が麻薬なりを見つけたら、係官は縫い包みとか、縄で作った遊び道具を投げて遊んであげています、見た事ありますか、今度良く見て下さいね)。人間も犬も褒められて遊んでもらえる事が大好きなんですね。
この褒め方にも色々あるんですね。今から三十数年前に竹下幹事長(自民党•故人)の時だったですかね、東京都内を車でグルグル回って竹下幹事長(自民党•故人)を総理大臣にしましょう、こんな素晴らしい人はいないです、と褒めて回っていました、大変印象的でしたから覚えています。褒めて褒めて褒めまくりましたね。俗にいう「ほめ殺し」でしたがその時は分かりませんでしたね。こんな褒め方もあるんだなーと当時は感心しました。
大人が大人に対して褒める事は大変難しいと、それは大人が子供に対して褒める褒め方と、大人が大人に対して褒める褒め方が同じであったら、それは可笑しいからです。褒めるという事は、人、場所を考えて褒める事が大切だからです。言えることは「子供はどんな所でも褒めろ」です、大人の場合は褒めるというよりは、その人の話を聞いてあげることが「褒める」事に繋がるのです。又余り褒めると「おべんちゃら」に聞こえて、ゴマスリにみえてしまいます。良く見かけるのが、ことあるごとに「そう、その通り、そう、そう」と褒めている人が居ます、余り信用出来ないし、関わりたくないですね。大の大人が軽々しく口にするべきではないと思うからです。
褒められる人間は、周りに居る人間よりも期待感が低いから褒められるのです。私は褒められる人間だと思う前に、周りの人間よりも少しレベルが低いと感じるべきです。何年か前に、私は仕事をして終わった時に「君は仕事が速いし、ソツが無い」と褒められた事がありました。その後がいけない「こんな簡単な仕事だったんだから、金額をまけて」と言われました、私はそれは違うでしょうと、貴方が何年もかかった事を、私は一瞬でやってのけたんです。それは褒めて「終わり」にしないと自分自身の値打ちを下げる事になるのですよ、と、言いましたら、納得しましたね。
我が住職から言われた事があります。人生で仕事をする時「自分の能力」で出世すると思うなと、出世はその人間の「運」と「人望」だと教えられました。なるほどね、勉強になりますね。
だいぶん前にオリンピック女子マラソンの1992年バルセロナ五輪で銀、96年アトランタ五輪で銅メダルを獲得
した有森裕子女史が「自分で自分を褒めてあげたい」発言をして一躍有名になりましたね。この時(時代)にこんな発言をする人は居なかったですからマスコミが取り上げたんですね。
実は誰も褒めてくれないから「自分で自分を褒めたんですよ」関係者がすぐに飛んで行って、彼女を褒めてあげておけば、こんな発言はしなかったでしょうね。前々から言う事を考えていたかもね。
何故なら昔は、人前で自分自身を褒める事と、自分の身内を褒める事はタブーとされていましたからね。でも可笑しいですね、人間は幾つになっても褒められたいんですね。
日本人は昔から、自分自身の肩書きを自慢しますよね。それは自分自身を褒めているのです。
恐らく人間心理の裏返しで、よほど自分に自信がないのでしょうね。幾つになっても人望が無く、不安で不安でしょうがないのでしょう。小心者の自分を大きく見せたいだけなんでしょうね。
住職は言っていました、本当に偉い人は自分を偉いと言わないのと同じで、己に自信のある人間は決して自分を褒めたりしないものだと、このように教えられました。
又住職は、他人の前で身内をけなすことだけは、絶対にやってはいけないと言われました。それは不幸を招く事だと。前回にこのホームページで人の事は「悪く言わない事です、人は褒める事です」と、携わる人、携わる人は褒めろと書きました。必ず頭の中に入れて下さいね。必ず人生の役に立ちます。 世間のお母さん「子供は褒めてやって」下さいね。必ず良い子供に育ちますから。我が家の住職がいつも言っています「根気よく、優しく、丁寧に」と。
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