啓発(納得した人生を送ったか)

 

 

前回からの続きです、人生終わりを迎える迄に「思いを達成する事」と書きました、その思いとは。

後悔の無い納得した人生を送るという事だと、家の住職から教えられた。

 

それは、例えお金の無い人生であったとしても、その人に対して、納得のいく人生だったのかである。

それは、その人が決める事であり、他の人間がとやかくいう事ではないと、聞きました。

 

前回からの男の子の話で、自分で選んだ人生であり、自分がお願いした人生だから納得していると。

だから、母親や父親が僕に対し、いつも何をする時でも「申し訳ない顔」しているが、僕は全く気にしていない、普通の子供達と同じ感情で日一日を過ごしていると、言います。

この歳になって思う事は「この世に産まれてきて良かった」と、感じていると、私に言います。

 

龍一さん生きていく事で、一番大切な事は、語り掛けてくる声を聞く事だと、その声を聞くためには、常に心静かにして聞き耳を立てる事だと、その為には健康で、体を鍛練する事だと、前回言いました。

 

今までの人生で、聞き耳を立て「語り掛けてくる声を」聞きましたかと、私が聞きましたら。

下を向いたまま、首を横に降り「全くそんなこと考えた事がなかった」と、話します。

龍一さんが、後どのくらいかと、聞きますが、私には分からないけど、これだけはハッキリ言えると。

龍一さん、今自分でおこなってきた人生で「納得いかない事があるの」と、聞きましたら。

ハッキリ「無い」と、言いました、でも彼の「目」を見たら、目が震えていました。

 

だけど、住職が言っていた「業・ごう」の話をすれば、強気ではなく「あと、何年かは頂きたい」と、言います、心の中はずっと生きたいとね、それは皆んなの「本心」だと、思われるんです。

だったら、私が言ったように「誰かに、何処かに、何かに」あげる事と、それはお金だけではなく、次の世代に伝える思いとか、心とかですよと、若い頃から言ってあるだろうと、言いました。

 

なべさんは凄いよね、前から色々な人に「心」をあげているよねと、感心していました。

何でそんなに他人を面倒みたりするのか、又関係のないスポーツを面倒みたりするのかと、不思議に思っていたと、今ようやく分かった、周りの面倒みた人達から「心」を貰っているんだと気がついた。

 

前になべさんから聞いていた「熊手・クマで」の意味がよく分かった、ここに来て分かっているようではね、遅いと言うのか恥ずかしいねと、言います。

世の中の「お金」は自分の人生で必要なだけ稼いだりして手に持てばいいと、住職から教えられていた事を、龍一さんは今話されているのす。

 

熊手で庭を掃除したら、全てのゴミが集まるわけではない、いらないゴミだけを集めて処分し、その後のゴミは置いておくように言われた、その置いてあるゴミは肥やしになり次の時代を育てるのだと。

 

世の中もそう、自分の人生に必要な「お金」だけを手に入れ、後は他の人に残して置くように、隙間から溢れ落ちるゴミやお金は皆さんに分け与えるという事です、欲の深い考えを持つなという事。

 

龍一さんの、考えは全く逆で、世の中の全ての「お金」を集めるだけ集め、自分1人が持つ考えで、人生を生きてきたと、言います。(来るモノ拒まずで、全て手に入れたと言います)

間違いか間違いでないかは、私は分からないけれど、人生最後が「悲惨」であれば、間違いだろうし、

最後が「納得」ならば、結果はどうあろうと間違いではないと、思うべきだと言いました。

 

本人は喜んでいました、事務所にある「6文銭」をあげました、「え〜」と、いう顔していました。

三途の川を渡る渡賃ですと、言って渡しました、その時の目には、いっぱいの涙が溢れていました。

帰る時に住職の言われた言葉を龍一さんに言いました。

人間の身体はもの凄い可能性を秘めたものだ、可能性を求めて突き進んで行けばいいと、言っていた。

 

そうしたら、今まで話していた時と全然違う「顔」になり、笑ってこの様に言いました。

今日これから『心』をあげる」どれくらい生きられるか分からないけど、生きている間は、悔いのない様に精いっぱい生きる[有難う]とね。

 

その男の子の言っていた様に、これからは「心」をあげて、又「心」を頂き終われれば良いかな、今の本当の気持ちだと言います。

 

龍一さんから、男の子に○○が送られて来たんです、ビックリでした、最後は見せ掛けではなく本心から「ありがとう」と、男の子に言われている様に、私は感じました。

 

次の世代を皆んなで育ててあげれば「本当の日本」になると思います。

それは、思いやりのある「心」を次の代にも伝えていくという事です、私も頑張ります。

龍一さんは、自分に残された時間はどれくらいか分からないが、自分で納得のできる人生にしたみたいです。

ダラダラ延命しているんではなく、自分の最後にやりたい事や、この時代に居たんだと自分を残す事に灌ぐべきだと考えて、最後の力を振り絞ってやられたんです、その半年後に・・・。

 

 

終わり