白洲次郎(22)世の中全て正論で生きろ、持っている信念があれば、恐れる事は無い(白洲次郎曰く)
白洲さんは前回の話を聞いて、俺も常に「目標」を持って日々人生を過ごしたと、言っていました。
それは、日本の戦争後処理だとね、この後処理は俺の一つの「目標」だったと、言います。

戦争に行かなかったが、唯一の「目標」が、戦後の敗戦処理交渉を何が何でもやると、又何が何でも日本を勝戦国の奴隷にする訳にはいかないと思い、常に「目標」を頭の中で描いて、その交渉の日が来るのを待ちに待 っていたと、言われました、それは「好きな女性と会う時の思い」で、あったという。

心の中では「待ち遠しかった」と、ワクワクしながら待っていたと、戦争では負けたが交渉では必ず勝つと心に決めて交渉したと、それが戦争にいかなかった俺の務めであると、常々念頭において交渉したと言われた。
すると案の定、勝戦国は常に上から目線で我々に対し、命令口調で話をしてきた、と言います。
俺は言ってやった「君達も、もう少し英語が上手くなれば」対等に議論ができるものをね「残念だな〜」と、言ってやったら、ポカン〜とした顔して俺の顔見ていた、意味が分からなかったみたいだな。
すると、ワシの前に座っていた、アメリカ人の偉いさんの顔が引き攣ったと、言います。
もし我々が全件任されて、この戦争をやっていたなら、そこに座っているのが我々であり、君達がこちらの席に座っていただろうにね、だけど、我々は上から目線で発言はしないし、常に相手の事を考え、敬い交渉する。
それが「日本に代々伝わる『侍魂』の教え』であると、教えてやったと、言われた。
この交渉の席について思う事は、勝戦国の立場をひけらかし、常に上から目線での交渉である、可哀想な連中である、そんな態度や発言をして何になるのか、常に謙虚に、相手の立場に立って話し合いをしてこそ、勝戦国ではないのか、勝戦国になる前の事象であると、教えたと言う、本当ですよね、物事の通りを教えないとね。

それは俺が子供の時に教えられた「相撲のダメ押し」であると言われた。
ダメ押しとは、土俵から出ている人間は「もう負けたと、思って力を抜く」そこに、又力を入れて土俵から出ているモノを、外に突き出す事をいうのである。
出された人間は力を抜いているので、押されると土俵下に転げ落ちて「怪我」をするのである。
だから、ダメ押しは「禁止」である、この禁止行為を勝戦国は再度、上から目線でやるのである、もう戦争で負けて「参った」と述べている人間に対し、命令、上から目線発言はするべきで無いと、言っているのである、心のある交渉をするべきであるとな、彼らには分からない事だと思うと、言われたんです。
白洲さんは「武士の情け」という言葉が存在する事を教えてやったと、言っていました。
それは、相手の立場に立って相手を思うモノだとね、もし自分が相手の立場に立った時に嫌な思いをしたく無いのは誰しも同じであると、嫌な思いをしたくなければ、心ある交渉をするべきであると、言われたと言う。
だから、常に相手を思い、敬意を払ってこその、交渉をするべきであると、言っているのである。
戦争に負けた人間は本当に困っているのである、だから「思いやり」を持っての交渉をするべきであると言っている、又、我々日本を「米語圏」の国にしようとしたら、間違いなく日本人が君達の上にいき、日本が世界を制覇する事になるぞとな、それでも良ければ米語圏にしろと、言ってやったという、凄い発言ですよね。
何処の国でも「親指は大切な指」である、其の大切な親指を立てられて交渉を終わりたいのである。
それは、親指を立てて「ありがとうございます」と、英国の挨拶である、心を込めて「親指を立て」挨拶をするのである、その親指を立てて頂ける立場の人間になるべきではないのかと、言ってやったと言われた。

又指の事で住職が言っていました、指の使い方で人から好かれたり、嫌われたりするぞと、教えられた。
指の使い方次第で「揉め事を起こしたり、納めたり」する事ができると言うんです。
住職はいつも言っていました「人『男』のパートナーは異性『妻』であり、異性『妻』に変わるものは無いけれど、異性『妻』の次に大切なモノが親指」だという、それだけ「親指」は大事なモノだと、代々言われています、その親指を如何にして鍛え又大切に扱うか、その扱い方次第で、その人間が仕合わせになるとね。
妻がいなくなったら、男は生きてはいけないのと同じで、親指がなくなったら「頭はボケて年をすぐに取り」路頭に迷い・・・だろうと、口癖のように言っていました。
住職は、地域の人を常に思い、次の世代を育てる事を念頭において、説法していたと言います。

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